column 009 2003 渡辺貞夫 イタリアツアー日記

 やはりヴェネツィアと言えばこの運河の風景でしょうか。ここヴェネツィア本島に車は入れないので、船が全ての交通手段なのです。建物と建物の間にも細い運河が毛細血管のようにあり、生活必需品や建築資材の運搬も全て船で行なわれているのです。私の疑問としては、この街の建物の土台は一体どーなってんだろう?

↑“嘆きの橋”↑
↑裏通りの細い運河↑

 街全体が大きな迷路の様なヴェネツィアですが、そんな街並を見ながら、本当に沢山歩きました。迷い込んだ路地で素敵なお店を発見したりして…、迷子になるのも悪くない街です。あと私が一つ楽しみにしていたのは“バカリ”と呼ばれる立ち飲みワインバーに行くことでした。大体どこのバカリでもワインが一杯1ユーロ程度で飲めます。そして、いわゆるおつまみ的なイタリアン料理が結構あって、胃の小さい日本人はそれだけで十分食事になります。ちょっと勇気を出してカタコトのイタリア語でワインを頼み、お店の片隅で地元の人達が陽気に語らう様子を見ながらワインを飲んでいると、何だか自分も地元の人間になった様な気がしてきます。酔っぱらってるだけかもしれませんが、自分もこの街の一部にフィットしたかなぁ?などと思い、ちょっと良い気分です。こんな感じのお店が自宅の近くにあったら毎日行くなーなどと思いつつ、ヴェネツィアの夜も更けてゆくのでした。

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