時の流れは本当に早いものです。前作”Rera”をリリースしたのが2010年の7月。その時に「次回作はオリンピックと同じで4年後に出します!」なんて言ってたのですが…、ありがたくも忙しい毎日に時間は過ぎて行くのでした。
しかし昨年末には「来年は音楽生活30周年、しかもチームひつじの年男。ここでひと花咲かせなければ!」と心に誓いプリプロダクションをスタート。今年に入っても自分の事に取り組む時間など全くない泣きそうなスケジュールだったのですが、スタッフ&ミュージシャンにも助けられ、各種ハードルをクリアして、何とかニューアルバムを完成する事が出来ました。
今回のアルバムは、レコーディングで初めて音を出す曲が多かったので大変でした。いつもだとややこしい曲などは、感じをつかんでもらうためにもちょっとだけデモを作ったりするのですが、今回は譜面と軽い打ち合わせで音を出してみて、そしてまたディスカッションして音を出してみて…、という事を繰り返しました。当然1曲のテイク数も多くなりますし時間もかかります。3月末に行なわれた3日間のスタジオセッションは毎日が体力&気力の限界と勝負する感じでしたが、音楽を創り上げて行く醍醐味も存分に味わったレコーディングになりました。
私のソロアルバムは全てベヒシュタインピアノでレコーディングしているのですが、もちろん今回もベヒシュタインピアノです。しかもフルコンサートグランドのD-282!美しくて圧倒的な存在感のピアノです。3日間でどれだけ心を通わせることが出来るか心配もあったのですが、その素晴らしい音色に引き込まれ、気持ちよく演奏することが出来ました。
次のページではレコーディング風景をお届けします。皆さんも一緒にレコーディングした気分になっていただければと思います。