どんなに辛くても明日はやってくる。しかし今新しい事にチャレンジしなければ違う明日はやって来ないだろう。…ミュージシャンを取り巻く環境は激変している。50歳を過ぎた今、周りから自分を見る目も変化している。
なんだかシリアスな書き出しになってしまいましたね。ミュージシャンだったら色んな街に旅して、そこで自分の音楽で皆さんとハッピーになりたいと思うはず。もちろん私もそうです。仕事がなく時間を持て余した時、「じゃあ自分のアルバムをつくって自分の音楽で旅(仕事)をしよう。」と思うのにそう時間はかかりませんでした。ただ昨今の音楽業界を取り巻く経済事情からそう簡単にCDを出せるものではありません。まずは自宅で全ての作業を行なったのですが、そこで色々火が着きました。エレクトリックなのにアコースティックな肌触り、今時のテクノロジーを使いつつヒューマンな音楽、この辺りがキーワードになり自宅作業は進んで行きました。
そして2018年7月のBirthday Live、自宅で作ったこの新しい曲の音源を使い完全1人のライブを行なったあたりから新たな気持ちが生まれてきます。新しい曲を聴いてもらいたいのはもちろんですが、シーケンスをただ流しただけにならないようにとソロをオープンで出来るようにしたり、ピアノもシンセも自在に行き来して表現できるようにしたり色々工夫したライブでした。これをトリオに置き換え発展させたら面白いんじゃないかと。
一時は自宅で完成までやってしまおうかと思ったこともあったのですが、何せそんな機材は持ち合わせていません。一応ミックスまで自宅でやって見たのですが音質的に敵うべくもなく、やはりレコーディングスタジオで行うことにしました。自宅で作った曲のデーターを次々に流し込んで行きます。これが2018年の12月、自宅作業から10ヶ月が過ぎていました。もうニューアルバムのレコーディングは出来ないんじゃないかと思うほどスタートするまで時間がかかったので、この時期が精神的に一番辛かったなぁ。そしてレコーディングが始まると想定していなかった新たな出来事が!!