今回のアルバムは2曲だけマスやんにギターをお願いした以外は全て自分で演奏&プログラミングしました。素晴らしいミュージシャンにお願いして音を出せば良いものが出来て当たり前ですが、自分の中で鳴っている音を自分の力で形にしたかったのです。まあソロアルバムならではのわがままですね。
今やPCでリズムトラックを作るのは当たり前のことですが、もっと音楽的に使えるんじゃないか、もっと人間と共存出来るんじゃないかという気持ちが強くありました。テクノロジーを駆使しても最終的に出て来る音はアコースティックな肌触りでヒューマンなものが良いなぁと。そんな音楽の気分とリンクしてアルバムジャケットのイメージも固まって行きました。
私達は生きていく上で様々なテクノロジーの恩恵を受けています。便利な事が当たり前の世の中ですが様々な問題もあります。ゴミの問題や公害問題、エネルギー問題、地域紛争、本当にたくさんありますよね。でも人間はもっと上手く出来るはずです。文明の恩恵と自然の恵みに感謝しつつ、美しい自然に囲まれ心穏やかに過ごす、「天空の楽園」のジャケットはそんな理想の街の姿です。このイラストは北海道の雨竜町にある雨竜沼湿原がモチーフになっています。この場所が「天空の楽園」と呼ばれているのです。初めて足を踏み入れた時、自然の美しさはもちろん、何とも言えない安らぎを感じたのを今でも覚えています。
自宅でプリプロを始めたのは2017年の年末。レコーディングスタジオで作業が始まったのは2018年の年末。今年の3月にマスタリングが終わり、1日でも早くお届けしたかったのですが8月28日(水)の発売ということで決定して…、本当に長かった。それでも新しい事にチャレンジしなければ違う明日はやって来ないと頑張って取り組んで来た事が形になるのは嬉しいものです。この「天空の楽園」をより知って楽しんでもらえるよう、次は使用機材も含めた曲紹介拡大判をお届けします。